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セルフポートレート vol.5・・・明日 10日(日)・11日(月)は定休日につきお休みさせていただきます (町田市の外壁と屋根のことなら ぺんき屋美装)

しばらくブログをお休みしていましたが、本日から復帰させていただきます!
また、毎週土曜日にお届けいたしますので皆さまどうぞよろしくお願いいたします

今日は、1981年の昭和56年頃のセルフポートレートの続きです
前回の内容はこちらからご覧になれますセルフポートレートvol.4

当時の職人らしい職人で粋な職人だったとくさんの手元(見習い)として、とくさんと2人セットで施工をする毎日が続きます。
毎日の作業が終わり会社へ戻ると、『明日はこれとこれを積んで置け』と明日の車の支度を言いつけられます。
私は当然とくさんより早めに出社し昨日の工事を思い出しながら車に塗料や道具を積み込みます。
そこへ酒臭い臭いをプンプンさせてとくさんが出社
大体の場合『なんだこの積み方は』と用意した内容よりも、その積み方を注意されます。
これ以上ないだろうと自信たっぷりに用意して、ありがとうの一言も無くいきなりダメ出しです。。。。
だいたいの場合、こんな調子で朝から心は砕け、ヤル気を無くし現場へ向かいます(苦笑)

2022.2.22 (2).jpg

毎朝思うのは『いつかいっぱしになったら顎で使ってやる!』という先輩とくさんに対してムカつく思い。
ヤル気がなくなってダラダラするのではなく、逆にこれでも文句あるか?ってムキになって作業していましたね。
この時の悔しい気持ちとナニクソ根性が、最後まで社会への自分の存在意義を感じるだけではなく職人多田の成長の原動力になったのは確かです(笑)

競輪場が見える花月園のマンションのベランダ手摺をとくさんと2人で担当させられたのはきつかったですね
何十世帯のマンションの手すりです、それも真っ直ぐな棒ではなくてカーブが3カ所程度あるグルグルしたデザインの手すりをオフホワイトで仕上げるんですが、まずはケレンこれは今もたいして変わりません、革スキでカンカンして錆を削り、サンドペーパーなどで仕上げます
そしてサビ止めを塗るのですが、当時の錆止めは光明丹という朱色の四酸化三鉛という鉛でした
色はオレンヂ色で、とても体に悪そうですが、これも当時は当たり前でしたので選択の余地無しです

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この画像の手摺よりも複雑で大きかったですが、当時の画像は無いのでこちらはWEBで拾ってきました

実際の塗装は、オレンヂ色のサビ止め下地にオフホワイトの仕上げです
これだけでも仕上げ塗装が透けてしまって大変なのに、刷毛は黒毛しかありません
黒毛は硬いんです。
現在は黒毛の毛の硬いハケを使う職人というか使える職人はほとんどいません。
今では、昆毛や白毛、化学繊維の刷毛を好んで使う職人が多いと思います。
柔らかい刷毛の方が透けを起こしづらく簡単に仕上げられますので。
ただし塗布量のコントロールは硬い刷毛の方が優秀です。
コントロール出来ればですが。

この花月園のマンションを担当した事が後々の自分には良い経験となりました。
当時会社から言われていた工程はケレン、錆止め、仕上げでした。
そう錆止めの次の上塗りを1回で仕上げなければならなかったんです。
仕上げを2回ではなく1回しか塗れない工程で、濃い色を淡い色で仕上げるための刷毛にかかる絶妙な力加減のコントロールを身に付ける結果になりましたからね
だって全体の半分程度が終わった頃にはとくさん毎日二日酔いで、全く仕事に出て来なくなってしまって残りの手すりを3ヶ月くらいかかって私1人で毎日同じ事をやっていた訳ですから上手くもなりますし、現場を最後まで投げ出さない我慢強さとひたすらに作業に集中する力は、まさにこの時身に付いたと言っても過言では無いと思います

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本来なら錆止めを塗って、中塗りを塗装、仕上げ塗装とオフホワイトを2回塗らなければ塗膜としてはダメなのですが、当時の私にそんな知識が有るはずもなく、会社に言われた通りにこなすのが精いっぱいでした。
もし当時『仕上げを2回塗らないと仕上がらない』と言ったらどうだったか?
きっと『いいからやれよ予算ないんだから』と言われたでしょうね
予算がないから全て仕方ないという考えは今でも多くの業者の常識ではないでしょうか。
まだ見習いの私は罪の意識など全く無く、言われた通りやれる自分が少しずつ一人前になっているという喜びに満ちていました。

時は1982年 昭和57年の秋の事でした

さて
今週も一週間ありがとうございました。
また、来週12日(火)からよろしくお願い致します!

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現場で働く職人の本音トークはこちらからどうぞ

ではまた!!

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